Zaif仮想通貨流出。仮想通貨がおいしくない2つの理由。

コインチェックの流出事件に続き、またもや、仮想通貨の流出事件が起きた。
Zaifの被害総額は約67億円とのこと。
『匿名化サービス悪用、追跡困難か Zaif仮想通貨流出(朝日デジタル)』
追跡も困難らしい。
仮想通貨トレードを行っている人、もしくは、これから行おうとしている人にとっては水を差す事件だろう。
仮想通貨投資(トレード)は、実際のところ儲かるのか?おいしいのか?
私の結論は今のところ以前から変わっていない。
結論から言えば、全くお勧めできない。
なぜか?
大きな理由は2つ。
1つ目は、税制上、何の優遇もないこと。
例えば、株式投資(個人)であれば、儲かった利益は分離課税で20%で済む。
個人年収が1億円だろうが10億円だろうが、100億円だろうが、株式投資の利益は全く別の所得として課税される。
ところが、仮想通貨の場合はどうか?
個人年収にオンされる。
仮想通貨で1億円を儲けたとして、個人年収が1億円あったら、合計2億円の所得として課税される。
この場合、単純に累進課税MAX55%とすれば、約1億円を税金として収めなければならない。
株で1億円を儲けた場合は2,000万円で済む。
ちなみに、ここでは割愛するが、弊社で取り組んでいる太陽光発電も税制優遇がある。
仮想通貨にはそれらの優遇が全くない。
2つ目の理由は「ファイナンスの観点」。
経営者は投資家の仕事は、価値あるものに投資をしていくことである。
価値あるものに投資し、得た利益を再投資し、雪だるまのように資産を拡大していくことである。
では、ファイナンスの観点から考える、本当に価値ある資産とは何か?
誤解をおそれずシンプルに言うなら「プラスのキャッシュフローを生み出すかどうか」である。
しかも、できるだけ早く。
例えば、土地は資産か?
会計上では資産である。
しかし、ファイナンスの観点から言えば、土地は持っているだけでは1円も利益を生まないから「負債」なのだ。
ところが、その土地にアパートを建てて、家賃収入を生んだとする。
ファイナンスの観点から言えば資産になる。
では、話を戻して、仮想通貨はどうか?
持っているだけで「プラスのキャッシュフロー」を生むか?
例えば、配当金などはあるか?
ないのであれば、ファイナンスの観点では「負債」である。
資産を守りたい、増やしたい経営者や投資家として、仮想通貨はあまり賢い取引とは言えない。
もっと他に良質な投資先はいくらでもある。
賢い経営者や投資家は本当に価値のある(プラスのキャッシュフローを生む)資産の購入を考えていくべきである。
ただし、仮想通貨ではなく「ブロックチェーン」技術に関しては、可能性を感じている。
インフラとして整えば、道具として使える日が来るかもしれない。
その際になったら思う存分使いたいと思う。
しかし、このことは資産形成として全く別問題である。
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