良質な不動産が買えない。不動産投資のデメリット。

良質な不動産が買えない。不動産投資のデメリット。

ここ数ヶ月、不動産の投資物件のリサーチをしていました。

やはり、事業収益の「固定化」を考えるなら、不動産は適しています。

しかし、不動産投資の手法も十人十色、本当に様々な方法があります。

たとえば、新築物件と中古物件では、まったく考え方ややり方が異なってきます。

地方と首都圏でも変わってきます。

国内と国外でも変わってきます。

物件の種類、たとえば、木造、鉄筋コンクリート造などでも、まったく変わってきます。

己の持っているリソース(資源)によっても、投資手法は変わってきます。

 

そして、実際にリサーチしてみたのですが、なかなか、よい物件に巡り会えないんですね。

私の定義でよい投資とは、大きく捉えて2つの大事な要素があります。

1つは、インカムゲイン。もう1つはキャピタルゲインです。

これは、投資に限らず、事業でも同じ考えです。

不動産でいえば、インカムゲインとは、「家賃収入」です。

キャピタルゲインとは、「売買益」です。

この2つの考えから、おいしいと思える事業や投資でないと、手を出したくありません。

多くの人が、いずれかに目がいって手を出してしまうか、最悪なのは両方を見落として手を出す人もいます。

まあ、この両方見落とす起業家や投資家が世の中の大半ですが。

 

それで、こと不動産物件に関して言うと、この2013年現在は、このインカムゲインとキャピタルゲインの両方の面でうまみがある物件になかなか巡り会えなかったんです。

たどりついた結果、「競売」に目を付けました。

競売とは、裁判所で開かれる公的なオークションみたいなものです。

市場で値がつかなかった物件を裁判所が処理するのです。

そのやり方が、競売です。

欲しい人は、裁判所が独自で調査した基準価格以上の値を、指値で入札します。

一番高額な値段で入札した人が競り落とすことができます。

 

市場に出回っている不動産物件が、不動産業者の「利益」が上乗せされている商品であるのに対し、競売物件は、いわば、「卸」です。

不動産業者なども、競売によって、卸値で仕入れて、色をつけて市場で販売し、差額で儲けたりするわけです。

しかしながら、競売はリスクもあります。

リスク1、自分で調査しないといけない。
リスク2、物件の中を見ることができない(ただし、最近は若干変わっているようです)。
リスク3、占有者との対応。

一般に出回っている不動産物件は、不動産業者が販売するわけですから、それなりに点検したりしています。

しかし、競売の場合は、自分で物件を点検しないといけません。

ここに目利き力など、経験や知恵が必要とされたりします。

これがなくて競売は避ける人が多いですね。

しかも、物件の中を見ることができないんですね。

そして、一番やっかいだと思われているのが、占有者との対応でしょう。

占有者とは、その物件に住んでいる人です。

昔は、悪意で占有している人もいて、せっかく購入しても退去してくれなかったり、バカ高い引っ越し代を請求されたりして大変困っていたようです。

最近では多少法律も変わって、悪意の占有者は退去させることができるようです。

が、占有者との交渉など、「見えないリスク」が隠れているため、今現在も競売は避けられています。

 

ところが、わたくしは、こういったリスクほど、チャンスだと捉えています。

「人が避けている」商売や投資ってのは、心がうずくんですね。

気分が高揚してきます。

たとえば、「そんなの止めておいた方がいいよ」「リスクだよ」「危ないよ」とか言われると、逆に「え?それってチャンスじゃないか?」って思ったりします。

だから、競売は、人々がリスクと捉えているなら、もしかしたらいけるかもしれないと判断し、色々と調査していました。

 

すると、一般物件では私の基準に満たなかった物件が、チラホラ見つかってきました。

第一段階クリアです。

一応、「仕入れ」である商品は、見つかりそうだということです。

次は、果たして、それが買えるかどうか?ですね。

競売は競りですから、他の人の入札価格によって買えるかどうかが決まっています。

いわゆる、他者依存モデル。

こちらではコントロールできないリスク要因もあるということです。

ホントの所、この他者依存モデルは、私は好きではありません。

でも、その他者がどのくらいの実力か?知力か?

これは実際に試してみないとわかりません。

 

ということで、実験してみました。

まずは物件調査のため、千葉に足を運びました。

物件周りを調査し、問題はなさそうと判断。

資料も読み、占有者の状態をある程度予測し、対応できると判断。

物件周囲のアパートやマンションを見て、干してある洗濯物や、玄関前にある自転車の数などから、だいたいの賃貸需要も判断。

購入後、どれくらいで貸すか?等も同地域の家賃相場で判断。

さらに、「出口」を想定するため、土地の値段も調査。

インカムゲインとキャピタルゲインの双方での収益を予測し、実際に入札する決断をしました。

実際に千葉地方裁判所に足を運びました。

しかし、問題は、いくらで入札するか?ですね。

買えなかったら商売はできません。

かといって、高い買い物をしたら損をする可能性があります。

この辺りの絶妙なバランスが必要です。

ここで多くの投資家や起業家が失敗するように思います。

話は変わりますが、わたくしは、大学時代パチスロで稼いでいました。

その時も、まったく同じ視点が必要なのです。

1万円投入したら、最低でも3万円は出そう。

2万円投入しても、3万円出れば1万円は儲かる。

かといって、2万円投入して1万円の儲けはリスクを割り引いて妥当か?

もし、負けたとして、次の機会で回収は可能か?

こういったリスクバランスを考慮して、投資するわけです。

中には感情的になって、3万円しか出なそうな台に3万円以上をつっこんだりして損をします。

また、パチンコ店は10時30分に閉店ですから、勝負する「時間」も考慮しないといけません。

残り時間を計算して、投資する金額も決める必要があります。

 

ということで、競売もまったく同様の視点が必要で、いくらで入札するか悩みに悩みました。

裁判所が出している売却規準価格は840万円。

つまり、裁判所は、「だいたいこれって840万円じゃないの?」と計算してるわけです。

競売は、その2割引いた、672万円から入札が可能です。

一番おいしいのは、この672万円で買えることですね。

しかし、良い物件なら、もっと高く指値を入れるでしょうからそれは不可能な考えです。

逆に、この最低価額で買えたら、不動産業者も避けてる可能性があるわけですから、怖いですね。

誰も手を出したがらないということですから。

それで、私は素人の凡人なりに、ない頭を使って色々とシミュレーションしたところ、この物件は、市場に出たら1600万円ぐらいでは売られるだろうと予測しました。

つまり、1600万円以下で購入し、即、売ればリスクなしで儲かりそうなわけです。

たとえば、1200万円で購入すれば、1600万円で売っても400万円儲かります。

かといって、1600万円で売れる物を1600万円で買うわけにはいきません。

なぜなら、儲けが薄くなるからです。

それと、これらはキャピタルゲインの観点からの計算です。

もう一つ、インカムゲインの観点の計算も必要ですね。

これも、予測では、がんばって満室稼働させれば、年間200万円の賃貸収入は得られそうと判断。

あくまでも満室ですが。

ということは、1600万円で購入して、年間200万円の収入があれば、年利12.5%になります。

このご時勢に年利12.5%はなかなかの投資商品ですよね。

さらに、1600万円で市場で売れる可能性がありますから、在庫リスクも限りなく0に近い。

 

それと、もう一つ。

「時間」プレミアムも計算する必要があります。

つまり、「これから不動産は上がる」と予測した場合は、さらに高い値段で取引される可能性があります。

しかし、この時間プレミアムは、私としては、人口が減少していくこの日本では、あまり計算にいれたくありませんでした。

 

ということで、私は、結果として、845万円という格安の値段で入札を入れました。

「買えたらラッキー」ぐらいのつもりで。

もし、買えるとしたら、これは世間が「市場の歪み」に気づいていない格好のチャンスであると。

商売や投資のうまみというのは、人々が気づいていない「宝」に気づけるかどうかにあります。

人々がゴミ同然と判断していたり、価値がないと判断しているものを、無料、または格安で仕入れ、独自の知恵とやり方で「宝」に変えていく。

高い物、つまり、光っている物を仕入れて、それを市場に販売するというのは、どうも心が躍らないんですね。

なので、市場調査の意味をこめて、果たして、現在の不動産市場でわたくしのリソースで勝負ができるのか?を判断する意味で、入札しました。

 

結果は、1740万円でした。

自分の予測としては1600万円だったので、まあまあかなと。

しかしながら、1740万円で購入する人もいるのなら、今の自分のリソースでは、不動産市場はうまみを感じないと判断しました。

 

ここ数ヶ月、新規事業の調査をやりましたが、あえなく撤退ですね。

また時期を見計らってチャレンジできたらと思います。

私の失敗談?実験談が、これから起業する人や、新規事業を立ち上げる人の参考になれば幸いです。

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