宝は「今」にある。(佐藤一斎『言志四録』晩175)

宝は「今」にある。(佐藤一斎『言志四録』晩175)

「起業したいのですが何をしたらいいでしょうか?」

このような相談を受けることがよくある。

が、こういう人は起業してもうまくいかない。なぜか?理由は起業のヒントは常に「今」にあるからだ。

「今ある宝」に気づくことができない人が起業してもうまくいくわけがない。

佐藤一斎『言志四録』の言志晩録第一七五条にこうある。

「心は現在なるを要す。事未だ来らざるに、むかう可からざる。事已に往けるに、追うべからざる。わずかに追いわずかにむかうとも、すなわちこれ放心なり。」

要するに「今に集中せよ」ということ。過去を思い煩うのは論外だが、来てもいない未来を憂うのもNGであると。

これを独立起業や新規事業に当てはめてみると、「将来どのような商品が当たるか」と考えても仕方がないということ。

また、「今」から逃げるのもよくない。「今ある事業(仕事)はつまらないから辞めたい」など。

なぜか?独立起業や新規事業のヒントは「今」にあるからである。

ある若者が「会社がつまらないから辞めたい。が、起業しても何をしていいかわからない。」と相談があった。

その若者にこう伝えた。「起業のヒントは今やってることの中にありますよ。」と。

続けて「今やってる仕事で、お客さんや上司から特別に称賛されたり、何度もリピートしていただいたり、個別的に用命いただいたりしたことはありますか?ないのであればまだ起業のタイミングではありません。」とお伝えした。

今やってる仕事をただ単にこなすだけでは平均点。それでは事業をやってもうまくいかない。事業がうまくいく人というのは、いただいた仕事の期待値を超えて提供する。そうすると、「またお願いしたい」という「リピート」が起きる。「口コミ」や「紹介」も起きたりする。

そうすると、顧客獲得単価が下がり、儲かるようになる。

つまり、「今」やってる仕事は、それを起こせるかどうか?練習実践の場でもあるのだ。

もし、あなたが「今」やってる仕事で、「またお願いしたい」とリピートが起きたり、「他の人にも紹介したいです」と紹介が起きたり、「●●さんはすごくイイ仕事をする」などの口コミが起きたりしているのであれば、それは起業しても成功する土台ができている。

もし、これらの現象が起きていないのであれば、それはまだ起業のタイミングではない。「今」に集中して、これらの現象が起きるよう工夫し、奉仕し、実力が蓄えられるのを「待つ」時である。

「何」をするかが大事なのではない。「どのような姿勢で取り組むか」が大事なのだ。

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