兵は拙速を聞くも、未だ巧久をみざるなり。経営はキャッシュコンバージョンサイクルを速めよう。

兵は拙速を聞くも、未だ巧久をみざるなり。経営はキャッシュコンバージョンサイクルを速めよう。

「兵は拙速を聞くも、未だ巧久をみざるなり。」とは孫子の兵法の五項目、第二章「作戦篇」にある。

簡単に要約すると、戦争は食料や兵器、お金などが莫大に必要となるため、長引かせていいことはないということ。

戦いを長引かせれば兵は疲弊する。やるからには早めに決着をつけよと孫子の兵法では語られている。

 

これを商売にどう応用できるか?

それは、会計でいう「キャッシュコンバージョンサイクル(Cash Conversion Cycle)をできるだけ速めよ」と解釈できる。

キャッシュコンバージョンサイクルとは何か?

簡単に言えば、「お金が出てから入ってくるまでの期間」である。

 

例えば、商品を5/1に仕入れ、5/15に販売し、5/30に現金回収したとしたら、キャッシュコンバージョンサイクルは30日だ。

独立起業時や資金が潤沢にない中小企業の場合は、できるだけこのサイクルは「速く」「短い」方が経営は安定する。

逆にキャッシュコンバージョンサイクルが長引いてしまったら、資金難などに陥りやすく、経営は不安定になりやすい。

 

例をあげよう。私の友人は独立起業当初は大手企業を顧客ターゲットにした。

アポを取り、相手の会社に訪問する。担当者が出てきて商品のプレゼンをする。「良い商品ですね」と言われるものの、「部長と相談する」と言って、契約を長引かされる。

その後、契約が決まって、喜んだものの、商品を納品しても、入金は数ヶ月後であった。

友人は「これでは資金が回らない。このままだったら早々に倒産してしまう。」と言って、顧客ターゲットを中小企業の社長に変えた。

中小企業の社長なら決裁権もあるので契約が決まるのも早い。入金スパンも大手ほど長くはないので、資金難に陥る可能性は少ない。

 

結果として、友人は困難と言われる独立起業時を乗り越え、飛躍することができた。

まさに孫子の兵法の「拙速」を重視したからこそうまくいいったわけである。

大企業にいる人にはわからないかもしれないが、中小企業、特に独立起業間もない頃はキャシュが頼りだ。できる限り、「拙速」で回収することを心がけた得策である。

 

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