自然の摂理に従った経営をする。(佐藤一斎『言志四録』録17)

自然の摂理に従った経営をする。(佐藤一斎『言志四録』録17)

「静に造花の跡を観るに、みなその事なき所に行われる。」

これは佐藤一斎『言志四録』の言志録第十七条に書かれた言葉である。

現代語訳にすると以下の通り。

「心静かにして、草花を観ていると、無理なく自然に行われている事がわかる。」

要するに、草花などの自然を観察していると、自然体で無理をしないからこそよく育っている事がわかるということ。

これは商売でもまったく同じ。

無理をすると途端に商売が立ちいかなくなる。

例えば、無理なM&Aを繰り返したり、ブランドを意識して高価な事務所に引っ越したり、メディア受けを狙って社長が自身を格好よく見せたり、必要以上に宣伝広告をしまくるなど。

これらは一見積極的に見えて、自然の摂理からすると破綻の一途をたどっている。

東洋思想、特に易学では「時流に乗る」ことをお勧めしていない。それよりは、自然の摂理を大切にし、「時にあたる」ことをお勧めしている。

「時にあたる」とは?

その時、その時、必要なことに適切にあたるということである。

季節で例えるなら、冬には冬、春には春、夏には夏、秋には秋にやるべきことがあるということ。

これは商売でも同じで、新商品を育てる「冬」の時期に無理に広げればクレームが多発するし、商品がヒットして「夏」真っ盛りだからといって人材を必要以上に確保しすぎたり、設備投資したり、M&Aをして拡大したりすると、ブームが去った「秋」の時には過大なランニングコストのために商売が立ちいかなくなってしまう。

そうではなく、無理をせず「自然」の摂理にしたがって商売をすることが、実は長い目で観れば大きく利が乗る可能性が高い。

 

(Visited 360 times, 1 visits today)